【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「遠野くん。あとは日誌を職員室に持っていくだけだから、任せて」
彼女は春真くんから日誌を奪うように持つ。
慌てた春真くんだったけれど、女の子は頑として渡さない。
「わたしがやるから」
「でも」
「じゃあ、明日お願いしていい? だから今日はわたしがやる」
彼女はやっぱり太陽のような笑顔で、廊下に出る。
「じゃあ、お願いします。明日は僕がやりますね」
「うん、じゃあ明日ね! 先輩も、さようなら」
「あ、はい。さようなら」
最後は嵐のように女の子はいなくなった。
廊下の向こうで走るな、と先生に怒られる声。