【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


 全部、言わなきゃ。



 あのデート以来、私は春真くんから逃げていた。
 そんな馬鹿な私は今日で終わりにしよう。




「久……しぶ、り」




 緊張した気持ちを抑え込んで、私は思いっきり春真くんに頭を下げる。




「……本当に、ごめん! ごめんなさい! あんなふうにデート終わらせて。あんなふうに置き去りにして」




 謝らなくてはいけない。
 あの日のこと、すぐに謝罪しなければならなかったのに、出来なかったのは……。



 疾風を思い出すから。
 違う。
 春真くんに疾風のことを知られて、きっと幻滅された。



 ただ、怖くて会えなかった。

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