【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「夏海先輩は僕の友達なんですか?」
「……友達……だよ」
「じゃあ、なんでこんなに胸を掻き乱すんですか!」
おもむろに春真くんは私の耳に触れる。
そこにあったクローバーのピアスを見つめているみたい。
「友達なんて、嫌です」
「え?」
その意味を探していると、春真くんの体重をより感じて私は動けなくなった。
「春真――」
言い終わるより先に、柔らかい髪の毛が私の頬に触れた。
驚くより先に、鼓動が激しくなる。
春真くんの匂いがすると気づいた時に、やっと理解し始める。