【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


 時間の早さというものは残酷で、私の待てという気持ちをことごとく粉砕してくれる。



 正直なところ、SNSに登録した理由は春真くん。
 なかなか繋がらないと怒っていた春真くんだから、やっぱりこういうのが必要なのかな、と。



 そう思ったんだけど。



 まだ繋がってない。



 いや、春真くんに聞けないまま夏休みになってしまったわけで。このまま会えなかったらどうしようと、悲しみに暮れている最中。




「周防」




 確か部活にも入ってないから、学校には来ないよね。だとしたら、直接家に……いや、駄目。そもそも家知らない。




「周防!」




 あ。でも図書室くらい利用するかな。課題とかあるし、本も借りそうなイメージだもんね。
 待ち伏せ? いやいや、そんなこと……。




「周防!!」




 でも会ったら何を話せばいい? とにかくSNSで繋がりたいことを……え、でも。
 私、キスされたんだよね。春真くんと……っ。

< 225 / 327 >

この作品をシェア

pagetop