【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
時間の早さというものは残酷で、私の待てという気持ちをことごとく粉砕してくれる。
正直なところ、SNSに登録した理由は春真くん。
なかなか繋がらないと怒っていた春真くんだから、やっぱりこういうのが必要なのかな、と。
そう思ったんだけど。
まだ繋がってない。
いや、春真くんに聞けないまま夏休みになってしまったわけで。このまま会えなかったらどうしようと、悲しみに暮れている最中。
「周防」
確か部活にも入ってないから、学校には来ないよね。だとしたら、直接家に……いや、駄目。そもそも家知らない。
「周防!」
あ。でも図書室くらい利用するかな。課題とかあるし、本も借りそうなイメージだもんね。
待ち伏せ? いやいや、そんなこと……。
「周防!!」
でも会ったら何を話せばいい? とにかくSNSで繋がりたいことを……え、でも。
私、キスされたんだよね。春真くんと……っ。