【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


 単純に理由が知りたい。
 モジャは私に何を期待しているんだろう。



 蒸し暑い教室。
 開けた窓から部活中の賑やかな声が届く。



 サッカー部かな、野球部かな、なんて想像しながらモジャの言葉を待つ。




「あいつらがさ」


「あいつら?」




 どうやらモジャも外の声を聞いていたみたいで、彼らのことを話しているらしい。その証拠に窓を見つめている。




「周防のこと褒めてた」


「私?」


「お前といると楽しいんだと」


「そうなんだ」


「わかるか? 普通、異性からの評価は得にくいんだ。どうしても同性同士で褒め合ってしまうもんだ」




 そういうもんだろうか。
 私は超絶美人でもないし、性格美人でもないから、モジャにしたら意外なのかもしれない。
 そう思うと少しイラッとする。

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