【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


「あ」




 私はカバンの中でふるえるスマホに気づく。どうやら例のSNSらしい。通知欄を開く。



――――――

夏海先輩。
学校の方は終わりましたか?
ちょっと付き合って欲しい場所があるんです。

――――――



 春真くんだ。
 この間、話をしてからSNSのID交換をした。



 なんと私と同じで、最近初めて登録したという春真くん。
 こんなことだけど、親近感がわく。



 あの日、アイスクリームを食べながら春真くんに聞いた話を思い出す。世間は狭いなぁと思った。



 たまたま学校帰りに疾風と出会ったなんて、普通なら信じられない。でも、疾風の家に春真くんがいたわけで。



 私と疾風を会わせて仲直りの場を作るっていうのが、春真くんの役目だった。その計画会議をしていたのが、あの日。



 私はリビングルームで話をしていたけど、実は春真くんは疾風の部屋にいたらしい。



 それにしても、どこから話を聞いていたんだろう。恥ずかしい。

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