【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「雪乃のことは謝るつもり、ないんですか?」
「謝るもなにも、あのヤンキーが全てやったこと。ぼくは雪乃を守ろうとした」
「……ということになってるんですよね。学校では」
もういいからと、雪乃が腕を引っ張ってくる。でもどうしても話さなければ、進めない。
「何が言いたい」
「あなたこそ学校を辞めればいいのにって思います。でもそれは叶わないみたいなので、1つだけ」
私は思いっきり空気を吸い込んだ。
「卑怯者!!」
空気を震わせるっていうのはこういうことを言うんだな。
私たち2人と生徒会長しかいない教室に響き渡る声。まるで自分の声じゃないみたい。
「卑怯者、か。君は怖がらずにはっきりものを言うのだな」
「はっきり言わないとわかってもらえないし、のらりくらりと逃げられそうなので」