【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
予想出来てはいた。
春真くんは怒っている。私を睨んでいる。
「すぐに変われなんて言えないし、私も付き合うから。だから、お願い。私には何でも話して欲しい」
「……嫌、です」
完全な拒否。
これまで築いてきた絆があっという間に消えてしまう感覚。
春真くんは私から離れることを選んでしまった。
「どんなに頑張っても怖いんですよ。親密になって、傷つけて、離れるくらいなら。最初から離れていた方が楽なんです」
「楽ばっかりして、心をなくしちゃ駄目だよ」
「僕は、無理です。ごめんなさい……」
春真くんはそれだけ言って歩き出してしまった。
私は春真くんを追えなかった。
もう、かける言葉が見つからない。
彼の心を動かすものが、わからない。