【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
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学園祭は今年もたくさんの人たちを楽しませて、自分たちも楽しんで、あっという間に終わりを迎えた。
まだ青空の残る夕焼け。
薄く色を落とす太陽と、ゆっくりと流れる雲。
秋の風を感じるからか、物悲しさが肌を撫でる。
彼のいた余韻が、香りがあるからかもしれない。
嫌いだったはずの香水も、今は気にならない。
さっきまで秋と話をしていた。
秋に告白されて、私は返事すらしないままでいた。
本気で私を好きになってくれた人に、それではあまりにも失礼すぎるから。
だから、話をした。
私を好きになってくれたことへの感謝。
助けてくれたことへのお礼。
秋の言葉に答えられないことへの謝罪。
はっきりと、好きな人がいると伝えた。