【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?

天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?




 * * *



 学園祭は今年もたくさんの人たちを楽しませて、自分たちも楽しんで、あっという間に終わりを迎えた。



 まだ青空の残る夕焼け。
 薄く色を落とす太陽と、ゆっくりと流れる雲。



 秋の風を感じるからか、物悲しさが肌を撫でる。



 彼のいた余韻が、香りがあるからかもしれない。
 嫌いだったはずの香水も、今は気にならない。



 さっきまで秋と話をしていた。



 秋に告白されて、私は返事すらしないままでいた。
 本気で私を好きになってくれた人に、それではあまりにも失礼すぎるから。



 だから、話をした。



 私を好きになってくれたことへの感謝。
 助けてくれたことへのお礼。
 秋の言葉に答えられないことへの謝罪。



 はっきりと、好きな人がいると伝えた。

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