【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「春真くん、おめでとうって言ってくれないの?」
「あ……それはもちろん! 生徒会長、おめでとうございます!!」
「なんか、催促しちゃったみたい」
必死だった。
春真くんにも、みんなにも伝えたくて必死で。本当のことを言えば生徒会長なんて二の次だった気がする。
それを言ったらモジャに怒られるかもしれないけれど。
私でも誰かのためにやれることがあるって思うと、やっぱり嬉しい。
生徒会長っていいなってやっと思えるようになってきた。
今回はかなり異例で、過半数以上の票があれば当選という形になった。
どうやら、私はみんなの心を掴めたみたいだ。
「これ、お祝いにって思って昨日用意したんです」
「昨日? でも私、まだ決まってなかったのに。落選してたかもしれないのに?」
「落選するなんて、誰も思っていませんでしたよ」