【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


 春真くんは突然、立ち上がる。



 私は顔を上げた。春真くんとばっちり目が合う。



 強くて綺麗な大きな目。
 吸い込まれそうな、確かな意志がそこにはあった。




「ずっと一緒にいてください。ワガママかもしれないけれど、一緒にいたいんです。それで、教えてください!」


「なに、を?」




 真っ赤に染まる頬に、私まで熱くなる。
 鼓動が速くて、苦しくなるくらい。



 相変わらず、素直にストレートに話してくる。
 これが、春真くんだ。



 いつも惑わされて、混乱させられて、恥ずかしくなることばかり言われて、ふわりと躱されたかと思うと、いきなり強引に心を鷲掴みにしてくる。

< 320 / 327 >

この作品をシェア

pagetop