【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
『わたしも苦手なんだ。まあ、どこかに入れって言われたら入れるけど。その辺、要領がいい奴だから』
自画自賛。
屈託のない笑顔で、ほとんど喋らない私に対して臆することがない。
だから、すごく気になっていたんだと思う。
『でも、気を遣うようなグループにいるより、あなたとグループになった方が楽しそう』
雪乃は遠慮なく私の手を取って、透き通るような目を近づけて言う。
純粋な瞳。純粋に思ったことを喋る。
少しだけ羨ましかった。
『夏海ちゃんも、大勢のグループよりわたしだけの方が楽じゃない?』