【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
もちろん、私は春真くんが好きだ。恋愛対象として見ている。
でも今は、友達の方が嬉しい。
きっとまだ、私には恋ってやつがわからないんだと思う。
きっと、どうしようもなく春真くんを好きになる瞬間が来るんだと思う。
いつか、私は春真くんを好きになる。今よりも、もっと……。
でも、その時まで。
「友達に、なろう」
私はやっと、自分らしく生きることが出来る。隠さなくてもいいんだって、思うことが出来た。
「なんで、泣いてるんですか!?」
慌てる春真くんに笑いかける。
本当に、ぐちゃぐちゃな顔をしているんだろうな。恥ずかしい。
「……嬉しいからっ」
泣き顔も、笑顔も、春真くんは受け止めてくれる。
差し出されたハンカチは、とてもいい香りがした。