【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


 あの日、真っ直ぐに向かってきた感情に、自分が駄目に思えてきた。



 私は素の自分を隠して、周りに合わせていただけ。



 女子だからという理由で、私は男子と仲良くしてはいけないと思っていたんだ。男子の親友なんてもっての外。
 喋らず、目立たず、ひたすら女子に紛れて生きてきた。



 でも春真くんは私を女子と知っていながら、友達だと言ってくれた。




『夏海先輩と友達になりたいです』




 それを聞いて急に何かが吹っ切れた。
 春真くんに助けられた気分。言ってみれば、彼は命の恩人だ。




「決意して髪切って、男子たちと遊んでいるわけね。いきなり過ぎな気もするけど」


「サッカーしてたのはたまたま」


「たまたまやってたから、交ざったんでしょ? それってすごいことよ?」

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