【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?



 離れたい。
 そう思えば思うだけ、彼は私を離さない。



 ドアを開ける手を後ろから掴まれた状態のまま、私は中腰。つまり、足に負担がかかる。
 再びふくらはぎがプルプル震え出す。



 今日サッカーするんじゃなかった。だいたいあの国語のオヤジ教師の説教が長すぎるんだ。




「いい加減にし……!?」




 私の足が突然、限界を迎えた。床に膝をついたことで、不破秋も対応しきれなくて倒れる。



 チャンス到来!!



 私ははった状態で廊下に出る。チャンスではあったけれど、足が痺れて動けない不運。



 まるでホラー映画のように歩伏前進する。
 無様だ。


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