【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?



「待てよ!」


「待てません!」


「話ぐらいさせろ!」


「だってなにも言わないから!」




 だから殴られそうで怖い。怖いとか言ったら調子乗りそうで黙ってるけど、本当は怖いんだから。




「少し、待ってくれよ」




 弱くなった口調とは裏腹に、強い力で私を捕まえて仰向けにさせる。
 そのまま肩を押さえられて、私は身動きが出来なくなった。




「はな、して……っ」




 彼は俯いていて表情がわからない。
 余計に怖くなって唇が渇く。緊張しているみたい。




「ねえ、不破……」


「秋って呼んでくれねぇか。不破って名前は嫌いなんだ」


「秋……さん?」


「さん付けも気持ち悪ぃからやめろ」




 注文が多い。話が先に進まないじゃない。


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