【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


「じゃあ、秋。早くどいて」


「オレさ。あの日、あんな風に面と向かって馬鹿だって言われたの初めてだった」




 春真くんのことで頭がいっぱいで、秋の存在を忘れていたからね。言おうと思って言ったわけじゃないけど。




「あの中に飛び込んでくるなんて、馬鹿な女だって思ったよ」




 馬鹿にしてるのはお互い様じゃないの。イラッとするけれど。




「獲物を逃がしたことなんて、これまでなかったんだぜ?」




 知らないよ。しかも春真くんを獲物って思っていたのか。もっと腹立たしい。




「あっさり逃げられちまってさ。追いかけても見つからねぇし」




 あのラーメン屋、けっこう穴場だからね。あそこで春真くんに嫌われる事件が起こったわけだけど。


< 96 / 327 >

この作品をシェア

pagetop