ぼくのセカイ征服
「ちょっと、僕のデータがあるページを見せて欲しいんだけど…」
「もちろん、構いませんよ。ご所望ならば、『住所』の欄なども。」
「どれどれ…」
…合ってる。リアルに、戦慄した。ストーカーか、コイツは!?
「おいおい、これは個人情報と言うに相応しい代物じゃないか!どうやってここまで…」
「はぁ…。まぁ、いろいろと。」
いろいろと、か。細かいところは伏せやがって。気になるじゃないか。
というか、知らず知らずの内に個人情報をここまで握られていて、気にならないヤツがいるのだろうか?
…いないな、うん。
とにかく、今、シュンの妹がシュンを遥かに超える危険人物である事が判明した。危なさだけで言えば、生徒会の連中やスミレ…そして、あの楠さんにも劣らない…というほどでもないか。
しかし、相当な危険人物である事は確かだ。用心に越した事はない。出来るだけ、機嫌を損ねないようにしよう。
…待てよ、何で後輩にここまで気を使わなければならないんだ!?
ここは一つ、先輩としての威厳を見せておくか。
渾身のツッコミでな!
「この『趣味』の欄にある、盗撮って何だ!?」
「盗み撮りの事ですが?」
うん、その通りだね。失敗失敗。てへへ…
…じゃ、ねぇ!
「どこでこんな間違った情報を仕入れたっ!?」
「それは…引っ込み思案な私には答えられません。」
「こんなに会話が得意なヤツが、引っ込み思案なワケあるかっ!」
あれ?何だか、脇道に逸れれば逸れる程、楽しくなってきちゃった。
…あはは、何かもう、全部どうでも…
…よく、ねぇ!
しっかり自我を保て、僕!いくらツッコミが上手くいかなくても、現実逃避はよくない。頑張るんだ、僕!
「じゃあ、会話も落ち着いた事だし、登録手続きを済ませてきてくれ。方法は知ってるよな?」
「もちろん、知っていますよ…。わかりました、行ってきます。」
僕の、不意の話題の切り替えに、シュンの妹は頷くと、俯き加減で教室を後にした。
あ〜あ、逃げちゃったよ、僕。無理矢理会話を断ち切るなんて、我ながら、卑怯な逃げ方だ。やはり僕は、逃げるのが性に合っているらしい。情けないなぁ、僕。
「もちろん、構いませんよ。ご所望ならば、『住所』の欄なども。」
「どれどれ…」
…合ってる。リアルに、戦慄した。ストーカーか、コイツは!?
「おいおい、これは個人情報と言うに相応しい代物じゃないか!どうやってここまで…」
「はぁ…。まぁ、いろいろと。」
いろいろと、か。細かいところは伏せやがって。気になるじゃないか。
というか、知らず知らずの内に個人情報をここまで握られていて、気にならないヤツがいるのだろうか?
…いないな、うん。
とにかく、今、シュンの妹がシュンを遥かに超える危険人物である事が判明した。危なさだけで言えば、生徒会の連中やスミレ…そして、あの楠さんにも劣らない…というほどでもないか。
しかし、相当な危険人物である事は確かだ。用心に越した事はない。出来るだけ、機嫌を損ねないようにしよう。
…待てよ、何で後輩にここまで気を使わなければならないんだ!?
ここは一つ、先輩としての威厳を見せておくか。
渾身のツッコミでな!
「この『趣味』の欄にある、盗撮って何だ!?」
「盗み撮りの事ですが?」
うん、その通りだね。失敗失敗。てへへ…
…じゃ、ねぇ!
「どこでこんな間違った情報を仕入れたっ!?」
「それは…引っ込み思案な私には答えられません。」
「こんなに会話が得意なヤツが、引っ込み思案なワケあるかっ!」
あれ?何だか、脇道に逸れれば逸れる程、楽しくなってきちゃった。
…あはは、何かもう、全部どうでも…
…よく、ねぇ!
しっかり自我を保て、僕!いくらツッコミが上手くいかなくても、現実逃避はよくない。頑張るんだ、僕!
「じゃあ、会話も落ち着いた事だし、登録手続きを済ませてきてくれ。方法は知ってるよな?」
「もちろん、知っていますよ…。わかりました、行ってきます。」
僕の、不意の話題の切り替えに、シュンの妹は頷くと、俯き加減で教室を後にした。
あ〜あ、逃げちゃったよ、僕。無理矢理会話を断ち切るなんて、我ながら、卑怯な逃げ方だ。やはり僕は、逃げるのが性に合っているらしい。情けないなぁ、僕。