禁断の契約論



職員会議が終わり先生達が戻ってきた。


「皆落ち着いて!大丈夫だから。」



「高城先生…」


高城(タカギ) 琴音先生。
私達の理科担当。
しっかり者の先生で皆から信頼されている。



「確かに、こんな恐ろしい事件が起こっている今落ち着けなんて難しいかもしれないけれど、混乱するだけよ。」



「はい…。先生…私達どうなっちゃうんですか…??」


「私…怖くて夜も眠れないんです…!!」


「私も…」


「昨日の夜も悲鳴聞こえてきたし…」


「皆…。ごめんなさい。私からは何も言えないの。他の先生達も全力を尽くして生徒達を守るつもりだけど犯人がヴァンパイアだとしたら通じないのよ…」



「そんな…」



「何か方法はないんですか…?!」



「それが…あるにはあるのだけれど…」



「それなら…!!」



「でも、その方法は皆が辛い思いをするわ。」


「どういう事ですか…?」



「ヴァンパイア達はブライトの生徒を探している…。だから、ブライトが犠牲になることができれば…でも、こんな事したらどれだけの生徒が犠牲になるか分からないもの…」



「……。」


「あ、ごめんなさいね!こんな話して。はい!この話はおしまい!理科の授業始めるわよー!」



先生が言っていたブライトの存在。
ブライトの生徒が犠牲になれば皆助かるの…??
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