餃子
斎藤「や…」

マスター「飲みなよ。サービスだ。」

斎藤「ありがとうございます。」

斎藤は、涙が出るほど、嬉しかった。
たとえようはなかった。
生真面目な斎藤は、ただ、小さく、ありがとうございます…と言って、感謝を押し殺すしか出来なかった。

マスター「大変だと思うけどな…。大変だと思うけどなしか言えねぇよ…。大変だからな…。大変な人にはな、大変だと思うけどなしか言えねぇんだよな…」

斎藤「ありがとうございます。ありがとうございます、イヤ、ホントに。」
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