チビ王子とデカ姫
俺は頭上から
聞こえる声が
一瞬憎くなった
「あんさぁ
瑠花って背何cm
あんの?」
「へ?身長?
んー何cmだろー
前測った時は170
ぐらいだったような…」
「1、170ぅ!デカッ!」
「えっ?
でも小さい方が
いいよ!」
プチッ
俺の何かが切れた
ボソッ
「瑠花
テメー覚えとけよ」
「ん?なんか言った?」
「何でもねぇよ」
「あっ
私の家ここだから
送ってくれて
ありがとう
ございました」
「あぁ別にいいケド…」
「じゃっ明日ねぇ!
おやすみなさい!」
俺は右手を上げて
返事をした
「さむっ」
上着のポッケに
手を突っ込んで
前のチャックを
完全に閉める
で
フードをかぶって
メガネをかけた
若干
変な人みたいだが
気にしない
だってよ
さみぃんだもん