チビ王子とデカ姫


「とにかく
俺瑠花ん家に行くから

じゃな」



「待ってよ恵!

あたしの話も聞いて!?
あたしだって
恵と別れたくなかった

でも
バレちゃったんだもん…校長に…

あたしと
恵が付き合ってる事
バレちゃったから
あたしは恵と
別れたの…」


バレた?

そんなの言い訳だろ?
俺知ってんだから…
鉚華が
俺以外に男が何人も
いた事…

知ってんだから…


「あ…そうなんだぁ

でも今俺は
瑠花を大事に
したいから

じゃぁな」



そう言って
階段を下りた



最初は走ってたけど
セックスの後だった
からメガネも
コンタクトも
付けてない俺は
子供にぶつかって
足を怪我して
走れなくなった


暗闇をトボトボ歩く俺

何分かして
瑠花の家の前に着いた



ピーンポーン


「はぁい!」

ガチャッ


瑠花ん家のドアが開く


出て来たのは
瑠花じゃなくて
瑠花よりも
大人っぽい人だった


「あのー…

どなたですか?」


「あっ!俺
瑠花さんと同じ
クラスの千葉恵介
って言います

瑠花さん…いますか?」


「妹の友達?

妹なら自分の部屋に
入ったきり
出てこないケド?」


妹って事は
この人瑠花のお姉さん?


「君さ…

瑠花を部屋から
出したもらえない?」


「出します…

悪いのは俺ですから…」



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