チビ王子とデカ姫


俺は瑠花を
自分の方に寄せて
指に力を入れる


「んン…」


瑠花の異変に
気付いたのか
痴漢野郎は手を離した
すると
そのまま他の娘のを
触り始めた


プチ…と俺の中の
何かが切れる


俺は
瑠花から離れると
そいつの手を
捕まえた



「いい加減
止めたら?

おじさん」


低い声で言った言葉に
みんなが注目した


「俺の彼女といい
その子といい…

一体どんだけ
エロいのあんた

何人の尻触ってる訳?

変態が」



えーあの人痴漢
してたの!?

キモい

あんな賢そうな人がねぇ


車内中が
ざわついた



「ぼっ僕は
何もしてない!」


あんた何歳のガキだよ

見た目からして
大学生くらいだろ?


「ふぅん…

君は何もされてない?
されてないなら
俺の見間違いって事で
このおっさんに
謝るケド」



「私は…



この人に
毎日触られてました

でも
怖くて何も言え無かった

あの
助けてくれて
ありがとう
ございました!」


「別にいいケド


ほら

あんた
これでも
やってないって
言うの?

人の女の尻
触っといてさぁ…

しかも
彼氏の前で

度胸あんね」


グッと手に力を入れる

「いっ!

すすみませんでした!」


頭を下げる
おっさん


「俺じゃなくてさぁ…

彼女達に謝って
くんない?」



「あの…
すみませんでした…」


「あの…
もぅこれからは
やらないで下さい…

また触ってたら
警察に言いますんで…」


「瑠花は?」


「私は
恵介が守って
くれたからいい!」


おいぃっ!


俺等が
馬鹿ップル
みたいじゃん!!



《次は〇〇〇~
〇〇〇~
お出口は右側です》


「おぃ

瑠花次」


「あっ!

うん♪」






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