チビ王子とデカ姫



屋上は夜だからか
肌寒い



ヘタッと座り込むと
涙が出て来た




「…ウッ…ヒック……
クソッ………」




滅多に泣かないから
涙の止め方が
分からない




「恵介……クン…?」




「ズズッ…

は?…」



顔を上げると
愛しい瑠花の姿



「瑠花……」




「大丈夫ですか?」



瑠花は手を差し出す




「ん

大丈夫…」



俺は一人で立つ




決めた…



俺……………











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