チビ王子とデカ姫


「ん?
恵介どぉしたの?」


「……優来

帰るぞ」


「えっ?なん……」


グイッと
優来の手を引っ張った


「恵介クン!」

俺を呼ぶ瑠花


「恵介?

呼ばれてるよ?」


んな事分かってるよ…

でも嫌なんだ…

せっかく
忘れられそうなのに…


「あら!
恵介じゃない!

帰って来たの?」


母さんだ!


「母さん!!

なんで瑠花が
いんだよ!」


「ん?あぁ!

瑠花チャンの家ね
この前
火事になったのよ

放火だったんだけど
その裏にいたのが
鉚華サンだったの…」



「りゅ…か…?」



「そう

それで
恵介を返してって…

嫌がらせスゴくて…

だからウチに
来てもらったの

瑠花チャンの家が
燃えたのは
私達のせいだから…」


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