呪われ姫と強運の髭騎士

(3)

 クリスが中央教会に伝達に出掛けて間もなく、付き添って来た若い侍女が、慌てた様子でソニアに取り次ぎに来た。


「ソ、ソソソニア様! 大変な方がお見舞いにいらっしゃいました!」
 
 そう言う侍女の顔が赤い。それに慌てた様子ながら、目が彷徨っていてどこか夢をみているような眼差しだ。

「? どなた?」
 
 ソニアが侍女にそう尋ねた時――


「入っても良いかな? 僕の可愛い幼馴染みさん」
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