呪われ姫と強運の髭騎士
真実は残酷で
(1)
(さあ! ソニア! ちゃんとクリス様にお話をするのよ!)
三日目、生誕祭最終日。
淡いオレンジ色のシンプルなドレスに、レースをあしらった春の暖かな日だまりを連想させる装い。
最後の日だからと大胆に肩を出し、少々大人っぽく仕上げた。
その首元にはクレア家の秘宝の一つである大粒のダイアで仕上げたネックレス。
耳にはネックレスと同じデザインのイヤリングが下がる。
部屋から出て真っ先に出迎えたのは、クリスだった。
「姫君、お迎えに来ました。昨晩は申し訳ない」
いつもの豪胆かつ、明るい彼にソニアは負い目を感じ、つい視線をそらしてしまう。
「……いえ、私は平気です。セヴラン様がエスコートしてくださいましたから」
「セヴラン様が?」
ソニアの手を取りながら、不審な表情をしたクリスに意を決意する。
――話すなら早い方がいい。それにここなら人気がない。
「昨晩の舞踏会でお互いの気持ちを確認しました。……それで、その……彼の求婚を……受けたい……のです!」
三日目、生誕祭最終日。
淡いオレンジ色のシンプルなドレスに、レースをあしらった春の暖かな日だまりを連想させる装い。
最後の日だからと大胆に肩を出し、少々大人っぽく仕上げた。
その首元にはクレア家の秘宝の一つである大粒のダイアで仕上げたネックレス。
耳にはネックレスと同じデザインのイヤリングが下がる。
部屋から出て真っ先に出迎えたのは、クリスだった。
「姫君、お迎えに来ました。昨晩は申し訳ない」
いつもの豪胆かつ、明るい彼にソニアは負い目を感じ、つい視線をそらしてしまう。
「……いえ、私は平気です。セヴラン様がエスコートしてくださいましたから」
「セヴラン様が?」
ソニアの手を取りながら、不審な表情をしたクリスに意を決意する。
――話すなら早い方がいい。それにここなら人気がない。
「昨晩の舞踏会でお互いの気持ちを確認しました。……それで、その……彼の求婚を……受けたい……のです!」