呪われ姫と強運の髭騎士
(3)
衝撃的な事が一度に起きすぎる。
だけど聞かなければ。聞かなければいけない内容だ。
それはソニアが、ずっと気掛かりでいたもの。
ソニアの向かい側には、パトリス王がクッションのきいた豪華な椅子に座っていた。
パトリスは、目の前に座るソニアの消沈した姿が気になり、日を改めて彼女自身が落ち着いたら、と勧めたがソニアは首を縦に振らなかった。
クリスから連絡を受けて、生誕祭の途中で抜け出た。
最終日で今、最高潮だ。フィナーレまで主役が抜けても、あの喧騒では気にする者もいないだろうし、ディヤマンの騎士クリスが側にいると、王を見かけた者達は安堵することだ。
(それにしても――この馬鹿息子!)
クリスから話を聞いてパトリスは、セヴランを睨む。
金目当てにソニアに求婚するとは――しかも会うことを禁じたカトリーヌを、手引きして城内に入れていた。
その上、外部の者にペラペラとクレア家のことを話すとは。
親子二人きりなら、一発殴りたいところだ。
だけど聞かなければ。聞かなければいけない内容だ。
それはソニアが、ずっと気掛かりでいたもの。
ソニアの向かい側には、パトリス王がクッションのきいた豪華な椅子に座っていた。
パトリスは、目の前に座るソニアの消沈した姿が気になり、日を改めて彼女自身が落ち着いたら、と勧めたがソニアは首を縦に振らなかった。
クリスから連絡を受けて、生誕祭の途中で抜け出た。
最終日で今、最高潮だ。フィナーレまで主役が抜けても、あの喧騒では気にする者もいないだろうし、ディヤマンの騎士クリスが側にいると、王を見かけた者達は安堵することだ。
(それにしても――この馬鹿息子!)
クリスから話を聞いてパトリスは、セヴランを睨む。
金目当てにソニアに求婚するとは――しかも会うことを禁じたカトリーヌを、手引きして城内に入れていた。
その上、外部の者にペラペラとクレア家のことを話すとは。
親子二人きりなら、一発殴りたいところだ。