呪われ姫と強運の髭騎士
(4)
一人部屋に残り、肘掛けに顔を埋める。
人の力で、どうにもできないこの事実に立ち向かうことなんで出来ない。
自分も近いうちに呪いを受ける。
(怖い)
同時、父や母。そして兄達。祖父――皆、理不尽な呪いによってこの世を去ったのかと思うと、悔しさに涙が溢れる。
そして、パトリス王が結婚相手にクリスを選んだ理由が、ソニアなりに分かった。
クレア家を途絶えさせるわけにはいかない。
国家的に考えれば、ソニアまで亡くなれば莫大な遺産は、国中に散らばる貴族達に王の采配で分配される。
過去にもお家断絶で遺産が分配されたことがあったが、大なり小なりの争いが起きた。
国家予算に匹敵する財――それは大変に魅力だろう。
それが全て手に入れば――国一つ手に入れることができる。
政権の交代も夢ではない。
国が、いや、隣国を巻き込んだ争いに発展する可能性もある。
(私が一生を修道院で送ったとしても、争いが時期が先になるだけ……)
人の力で、どうにもできないこの事実に立ち向かうことなんで出来ない。
自分も近いうちに呪いを受ける。
(怖い)
同時、父や母。そして兄達。祖父――皆、理不尽な呪いによってこの世を去ったのかと思うと、悔しさに涙が溢れる。
そして、パトリス王が結婚相手にクリスを選んだ理由が、ソニアなりに分かった。
クレア家を途絶えさせるわけにはいかない。
国家的に考えれば、ソニアまで亡くなれば莫大な遺産は、国中に散らばる貴族達に王の采配で分配される。
過去にもお家断絶で遺産が分配されたことがあったが、大なり小なりの争いが起きた。
国家予算に匹敵する財――それは大変に魅力だろう。
それが全て手に入れば――国一つ手に入れることができる。
政権の交代も夢ではない。
国が、いや、隣国を巻き込んだ争いに発展する可能性もある。
(私が一生を修道院で送ったとしても、争いが時期が先になるだけ……)