呪われ姫と強運の髭騎士
「……お前の顔よりソニアが心配だ……。どれだけショックだったか……」
パトリスが背を丸めて項垂れるのを見て、妃はようやく拳を下ろした。
「内容が内容だけに、どうソニアに落ち込まないで話せるか考えているうちに、教皇から『クレア家の呪いについて夢で神の啓示』あったと連絡が来て……。内容を聞いてもしかしたら、今度はソニアを救えるのでは? と希望が生まれた。ソニアに全てを教える前に事が解決出来るのでは……と思ったのだ。解決後の方が、ソニアが生きることに失望しないで済むだろうと……」
「ソニアは? 今一人なのですか? 早くあの子の側についてやらなければ……!」
落ち着きを取り戻した妃が、この部屋に彼女がいない事に気付き、王に尋ねた。
「彼女も酷く動揺して、一人にして欲しいと泣かれてな……」
「わたくしが行ってお慰めしましょう。――クリス、案内しておくれ」
貴方はもう会場にお戻りになって、と、妃らしい態度でパトリスの肩を擦り慰める。
共に付いてきた侍女に、目配せで後の事を頼んだ。
パトリスが背を丸めて項垂れるのを見て、妃はようやく拳を下ろした。
「内容が内容だけに、どうソニアに落ち込まないで話せるか考えているうちに、教皇から『クレア家の呪いについて夢で神の啓示』あったと連絡が来て……。内容を聞いてもしかしたら、今度はソニアを救えるのでは? と希望が生まれた。ソニアに全てを教える前に事が解決出来るのでは……と思ったのだ。解決後の方が、ソニアが生きることに失望しないで済むだろうと……」
「ソニアは? 今一人なのですか? 早くあの子の側についてやらなければ……!」
落ち着きを取り戻した妃が、この部屋に彼女がいない事に気付き、王に尋ねた。
「彼女も酷く動揺して、一人にして欲しいと泣かれてな……」
「わたくしが行ってお慰めしましょう。――クリス、案内しておくれ」
貴方はもう会場にお戻りになって、と、妃らしい態度でパトリスの肩を擦り慰める。
共に付いてきた侍女に、目配せで後の事を頼んだ。