呪われ姫と強運の髭騎士
(2)
ソニアは修道院自慢の薬草園を横切り、よく磨かれてチョコレート色に光沢を放つ廊下を歩く。
突き当たりの重厚な扉をノックした。
「お入りなさい」
穏やかな声音が返ってきて、ソニアは扉を開ける。
さんさんと日が射し込む窓を背に、シスターが執務机の椅子に座っていた。
「失礼します」
ソニアは両手で、灰色の何の飾りもない簡素なデザインのスカートの裾を摘まみ、腰を下げた。
寄宿学校に入ると、華美な衣装や髪飾りは禁止だ。修道女見習いの服を着用して過ごす。
突き当たりの重厚な扉をノックした。
「お入りなさい」
穏やかな声音が返ってきて、ソニアは扉を開ける。
さんさんと日が射し込む窓を背に、シスターが執務机の椅子に座っていた。
「失礼します」
ソニアは両手で、灰色の何の飾りもない簡素なデザインのスカートの裾を摘まみ、腰を下げた。
寄宿学校に入ると、華美な衣装や髪飾りは禁止だ。修道女見習いの服を着用して過ごす。