呪われ姫と強運の髭騎士
三人は惜しむようにソニアから離れた。
「……どうかご無事で」
「お帰りをお待ちしております」
執事頭と侍女頭が代わる代わる告げる。
最後に城代のマチューが、クリスの手を握りしめ
「ソニア様を宜しくお願いします」
と涙ぐみながら彼に託す。
「――必ずや呪いを断ち切ってみせましょう!」
クリスは力強く答えた。
「行きましょう、クリス様!」
「はい!」
クリスはそう返事をした後、そっとマチューに耳打ちをした。
「万が一の時には、ソニア様だけでも救出出来るように、何人か扉の外に控えを」
クリスの言葉にマチューは至極真剣に頷いた。
それだけ、クリスの言葉も表情も鋭いものだったのだ。
――彼はソニア様のために刺し違える覚悟でいる。
マチューはクリスの後ろ姿を見送りながらそう思い
――彼らの勝利の為に祈った。
「……どうかご無事で」
「お帰りをお待ちしております」
執事頭と侍女頭が代わる代わる告げる。
最後に城代のマチューが、クリスの手を握りしめ
「ソニア様を宜しくお願いします」
と涙ぐみながら彼に託す。
「――必ずや呪いを断ち切ってみせましょう!」
クリスは力強く答えた。
「行きましょう、クリス様!」
「はい!」
クリスはそう返事をした後、そっとマチューに耳打ちをした。
「万が一の時には、ソニア様だけでも救出出来るように、何人か扉の外に控えを」
クリスの言葉にマチューは至極真剣に頷いた。
それだけ、クリスの言葉も表情も鋭いものだったのだ。
――彼はソニア様のために刺し違える覚悟でいる。
マチューはクリスの後ろ姿を見送りながらそう思い
――彼らの勝利の為に祈った。