呪われ姫と強運の髭騎士
シスターは慈愛の含む笑みを浮かべ「さあ、中へ」とソニアを導く。
ソニアは、楚々と淑やかに室内の奥に設置されている革張りの応接間セットに向かった。
そこにいる人物を見てソニアは、喜びに淡い青色の目を輝かす。
「パトリス王!」
「元気そうだね、ソニア」
パトリスは彼女に極上の笑顔を向けながら、両手を広げてソニアを導く。
ソニアは躊躇いなくパトリスの胸に飛び込んでいった。
彼女を教育する修道女がこの場にいたら眉を潜める行いだが、全ての事情を知るシスターは何も言わず微笑みを深くしたのみだ。
「王が自らお出で下さるなんて、思ってもいませんでした」
しばらくの抱擁の後、子供のような自分の行動に恥ずかしさに頬を染めながらソニアは離れ、最上の礼節をとる。
「自分の口から伝えたくてね。お忍びで会いに来たのだよ」
「まあ、何でしょう?」
ソニアは、緩やかに後ろに結わいた金茶の髪を揺らす。
その愛らしさにパトリックは自分の初恋の人を思い出し、懐かしさに微笑んだ。
「その辺を歩きながら話をしようか。案内してくれるかね?」
「勿論ですわ」
ソニアの羽切良い返事の後、二人は薬草園に繋がる通路を歩いていく。
ソニアは、楚々と淑やかに室内の奥に設置されている革張りの応接間セットに向かった。
そこにいる人物を見てソニアは、喜びに淡い青色の目を輝かす。
「パトリス王!」
「元気そうだね、ソニア」
パトリスは彼女に極上の笑顔を向けながら、両手を広げてソニアを導く。
ソニアは躊躇いなくパトリスの胸に飛び込んでいった。
彼女を教育する修道女がこの場にいたら眉を潜める行いだが、全ての事情を知るシスターは何も言わず微笑みを深くしたのみだ。
「王が自らお出で下さるなんて、思ってもいませんでした」
しばらくの抱擁の後、子供のような自分の行動に恥ずかしさに頬を染めながらソニアは離れ、最上の礼節をとる。
「自分の口から伝えたくてね。お忍びで会いに来たのだよ」
「まあ、何でしょう?」
ソニアは、緩やかに後ろに結わいた金茶の髪を揺らす。
その愛らしさにパトリックは自分の初恋の人を思い出し、懐かしさに微笑んだ。
「その辺を歩きながら話をしようか。案内してくれるかね?」
「勿論ですわ」
ソニアの羽切良い返事の後、二人は薬草園に繋がる通路を歩いていく。