たんぽぽの花束を君に
キンコーンカーンコーン
そのチャイム音と共に学校中の生徒は
部活組と帰宅組にわかれる。
俺はもちろん、帰宅組!
「おーい、蓮、帰んのか?」
聞き慣れた声に振り向く。
「なんだ、涼か。」
「なんだってなんだよ?なんか期待してたのか?」
「……いや。なんでもねー」
「なんか有り気だな。
あ、そー言えば蓮、今日日直だろ?花純が言ってたぞ、朝。」
「日直な!俺、実はさ、涼だけに言うけど、日直恐怖症でさ」
その言葉に覆いかぶさるように
「そんなのないから。コレ、職員室に置いてきてよ」
「花純さん、日直の仕事終わったんだ?」
と恐る恐る聞いてみる。
「えぇ、終わりました!どっかの誰かさんずっと寝てるし、日直が私と一緒でよかったわね〜」