シトラス。
「華夏!!持ってきたよ!片付けちゃお!」
ひよりが息を切らして戻ってきた。
「ありがと!ごめんね、ホント」
ひよりはいい子だ。
二次元のことになると…まあ、あんな感じだけど。
心友!っていうような代物ではないけれど、一緒にいると心が温かくなる人だ。
「…私も…やるよ」
小さなその声は、谷地さんだった。
とても申し訳なさそうに、目には涙を溜めて俯いている。
「ごめんなさい…私のせいだ…」
「……違うよ」
ひよりが少し怒ったような声で答えた。
「…あなたが悪いわけじゃない。アイツらでしょ、犯人」
そう言って、廊下の端で固まってる女子達を指さした。
ふと谷地さんの足元を見ると、上履きが無く、貸出用のスリッパだった。
そーゆーことね。。。
どこまでもゲスいな、あの子達。
女子こわし…。