こんなにも君が好き
11、彩香side
はあ。

姉二人に羽交い締めにされながら、

私は今日何度目かのため息をつく。

高めの位置に締められた帯がキツい。

「よし!着付け完了!」

文香がそう言って満足そうに私を眺めた。

海香も嬉しそうだ。


夏祭りなんて行きたくない。

浴衣なんかもっての外。


そう言った私を

しっかり無視した姉たちのパワーにはたじたじだ。
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