見えないなら繋いで
『え、何連絡もしてないの?』
「だって…真壁くん、忙しくなるって言ってたし」
『じゃあ三週間も音沙汰なし?』
「うん…」
実際、初めてのデートの日にお礼を送ったまま、連絡していなかった。
:今日はありがとう。ほんとに楽しかった。家探しと引っ越し、頑張ってね。
>ありがと。
真壁くんのラインはシンプルだ。
日付はもう三週間前。
『それさぁ、大丈夫なの?』
「え?」
『自然消滅になってない?』
「え、そんなつもりないよ!」
『莉果はそうだろうけど…真壁だよ』
「ええっどうしよう…」
『そりゃ、本人に聞くしかなくない?』
「え、なんて?」
『うーん、私のこと好き?とか』
「聞けないよ!」
聞けるわけない。真壁くんは私のこと、好きで付き合ってくれたわけじゃない。
ずっと見てたから知ってる。
真壁くんと付き合う子はみんな女の子から告白してた。
真壁くんは『来る者拒まず、去る者追わず』な人だ。
だから、私のことも、彼女がいなかったから付き合ってくれたんだし。
それなのに、自然消滅だなんて。
迷惑かけたくなかっただけなのに。
『おーい、莉果?一人で追い詰めないでよ。明日卒業式で会えるんだから、その時話す雰囲気で分かるじゃん?』
「そうかな…」
『とにかく。明日は卒業式なんだからちゃんと寝るんだよ』
「分かった…ありがと、紗知」
行動するのが遅かったのかな。
早く連絡すれば良かったのかな。
引っ越しの様子どう?とか聞けばよかった。
でも、返事来なかったり、忙しいのに迷惑って思われたくなかった。
もう別れたことになってたらどうしよう。
だめだ、明日卒業式なのに泣いて目が腫れるなんて。
浮かんできた涙を拭い、そのまま無理やり目を瞑ってベッドに入った。
「だって…真壁くん、忙しくなるって言ってたし」
『じゃあ三週間も音沙汰なし?』
「うん…」
実際、初めてのデートの日にお礼を送ったまま、連絡していなかった。
:今日はありがとう。ほんとに楽しかった。家探しと引っ越し、頑張ってね。
>ありがと。
真壁くんのラインはシンプルだ。
日付はもう三週間前。
『それさぁ、大丈夫なの?』
「え?」
『自然消滅になってない?』
「え、そんなつもりないよ!」
『莉果はそうだろうけど…真壁だよ』
「ええっどうしよう…」
『そりゃ、本人に聞くしかなくない?』
「え、なんて?」
『うーん、私のこと好き?とか』
「聞けないよ!」
聞けるわけない。真壁くんは私のこと、好きで付き合ってくれたわけじゃない。
ずっと見てたから知ってる。
真壁くんと付き合う子はみんな女の子から告白してた。
真壁くんは『来る者拒まず、去る者追わず』な人だ。
だから、私のことも、彼女がいなかったから付き合ってくれたんだし。
それなのに、自然消滅だなんて。
迷惑かけたくなかっただけなのに。
『おーい、莉果?一人で追い詰めないでよ。明日卒業式で会えるんだから、その時話す雰囲気で分かるじゃん?』
「そうかな…」
『とにかく。明日は卒業式なんだからちゃんと寝るんだよ』
「分かった…ありがと、紗知」
行動するのが遅かったのかな。
早く連絡すれば良かったのかな。
引っ越しの様子どう?とか聞けばよかった。
でも、返事来なかったり、忙しいのに迷惑って思われたくなかった。
もう別れたことになってたらどうしよう。
だめだ、明日卒業式なのに泣いて目が腫れるなんて。
浮かんできた涙を拭い、そのまま無理やり目を瞑ってベッドに入った。