誰にも言えない秘密の結婚
「ゴ、ゴメンなさい!」
私は慌てて藤原さんから離れようとしたけど、背中に回った手にギュッと力が入るのがわかり、離れることが出来ない。
藤原さんにも伝わるんじゃないかと思うくらいドクン、ドクンと激しくなる胸。
藤原さんの温もりと甘い香りで頭がクラクラしてくる。
「吉田?もう一度、言うからね」
「えっ?」
「俺と結婚しちゃう?」
藤原さんはそう言って、ニッコリ微笑む。
「…………はい」
「よく出来ました」
私がそう返事をすると、藤原さんはそう言ってクスッと笑った。
突然のプロポーズ。
交際0日。
私は藤原さんと結婚することになりました。