誰にも言えない秘密の結婚
「婚姻届。俺はもう書いたから、吉田も書いたら好きな時に出してくれたらいいから」
いつの間に婚姻届なんか……。
「あの……」
「ん?」
「い、い、一緒に……」
「一緒に出しに行きたいの?」
私はコクコク頷いた。
「いいよ。一緒に出しに行こっか?」
私は再びコクコク頷く。
「吉田は可愛いね」
そう言って、私の頭を優しく撫でる藤原さん。
胸がドキンと高鳴る。
顔が熱くなって……。
「か、からかわないで、下さい」
「からかってなんかないよ?」
再び藤原さんは私の頭を撫でてきた。