【番外編】社長とＴＯＫＹＯに恋してる！２人のその後のストーリー

「マネージャー、ありがとうございます。すみ・・・」
「謝るなよ。いつも言ってるだろ。」
奈々の言葉を遮って言って笑った。
「樋口さん、失礼ですが、お仕事は？」
「はい、アーサーディレクションの代表取締役社長をさせて頂いてます。」
「…そうでしたか。大変失礼な事ばかり、申しました。」
藤堂は、頭を下げた。
「藤堂さん、止めて下さい。私が、あの時名乗るし資格がなかったんですから。ようやく、ご挨拶できて、私もよかったです。」
奈々を無視して、男二人は納得したようだった。
「じゃあ、水澤、また明日な。」



（－　完敗だな。）
藤堂は、大きく息を吐くと、岐路についた。



「藤堂さんに、ようやく言えてすっきりした。」
湊は言った。
「あたしは、なんか無視だったけど。」
奈々は、すこし不貞腐れたように言った。
「なんだ、藤堂さんに未練あるのか？」
「バカ！そんなんじゃないけど…きちんとあたしから、お断りを…。」
湊は笑うと、
「奈々は、えらいな。そういう所、好きだよ。」
奈々は急に言われて、顔が赤くなった。
そんな奈々を見て、湊は笑うと、
「さあ、帰ろう。」
と、奈々の腰に手を回した。