【番外編】社長とTOKYOに恋してる!2人のその後のストーリー
いつしか、季節は冬だ。
東京の街は、イルミネーションが溢れ、クリスマスムード一色になっていた。
「ねえ、奈々。女二人でよ、このクリスマスイブの街を歩くってどうなの?それも、こんなにいい女が2人よ。」
結花は、自虐的に言った。
奈々は笑った。
「仕方ないじゃない。相手がいないんだから。」
それを聞いてか、男性3人組が声を掛けてくる。
「お姉さん、2人でさみしいの?一緒に遊ばない?」
見るからに、大学生のような若い男の子。
「あと5年たって、気が変わらなかったら、もう一度声を掛けて。」
結花は、簡単にあしらって言った。
「ねえ、結花、アレックスとは連絡取ってるの?」
「まあね。でも奈々と一緒で文字ばかりよ。それに、アレックスって、軽いでしょ?あの日送ってくれたのも、あのまま、家にいたのも、アメリカに帰る前の遊びかもしれないしね。
結花は、少し悲しそうに笑った。
そう、あの日アレックスは結花を送って行ったあと、帰るまでの5日間結花の家にいたらしい。
「でも、結花はなんで、アレックスを追い返さなかったの?」
「なんでだろう?ほら、帰っちゃう人、とか障害がある人ほどあたしって弱いじゃない?」
奈々はため息をついた。
「ホント、結花ってなんで、そういう方ばっかり行くの?」
「不幸体質だから。」
結花は、笑った。
「まあ、あたしがアレックスと会わせちゃったんだから、仕方ないか…。」
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