青空の約束 ~先輩と私の初恋~




諦めて階段を下りようとした時、パソコン教室側とは別に、階段を挟んだ隣にある一つの教室の扉。


今は意識していたから見つけられたが、普段生徒が階段から上がってくるときはパソコンの教室がある左へ曲がるのが普通。


右にあるのは一つの扉だけ。
教材などの用具置き場とでも認識してるからこそみんなが気にしない気持ちがわかる。


それくらい存在のない部屋なんだろう。


朝日で明るいとはいえ、なぜか不気味で近寄りがたいこの部屋。


でも私の足は自然とその方向へ動いていた。


「開いちゃったりしてね…?」


期待半分と開いたらどうしようという怖さ半分、カバンから取り出した鍵を慎重に挿してみる。



そして



「回った…、開いた…」



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