青空の約束 ~先輩と私の初恋~
「し、失礼します…」
警戒心強めに一歩ずつ中へ入っていく。
教室の半分ほどの広さで、もっと物でゴチャゴチャしていてホコリっぽいのかと思っていたが
かなり…いや、何もかもがとても綺麗に整頓されている。
そして、入ったと同時にふわっと香った心地よい香り。
「誰かいたのかな」
部屋中を見渡すと壁側には数え切れないほどの本や教科書。
奥には現在は使っていないようだが、教師がよく職員室で使用している机が一つ。
中央には少し古びたテーブルに人が眠れるくらいの大きめのソファがあって…
「ん?何だろう…」
ソファにかけられている物に手を伸ばす。
「パーカー?誰かの、忘れ物…?」
部屋と同じ香りのするパーカーを広げて確認しようとしたとき、
「それ、俺の」