青空の約束 ~先輩と私の初恋~
縮まる距離
「吹季〜いつまで寝てるの。また遅刻するわよ、早く起きなさーい」
階段の下から聞こえる母の声。
あぁ…朝なんだ。と現実を突きつけられる。
昨日はあのあとまっすぐ家に帰り、食欲がなくてお風呂に入ったらすぐに寝てしまった。
それから今もベッドの中なんだけど…
「吹季〜、どうしたの?体調でも悪いの?」
なかなか降りてこない私を不思議に思ったのかママが私の部屋に入って来ると、心配そうに顔を覗かせる。
「あら、やだ。顔真っ赤にして…うわっ、熱もあるわね。今日はゆっくり寝てなさい。今、ご飯と薬持って来るからね」
昨日より倍以上に重く感じる体、全身は暑いのに寒気がして布団から抜け出せない状況。
どうやら私は風邪をひいたみたいだ。
ママが持ってきたご飯を食べて薬を飲み終えると、再びベッドに横になる。
" 今日休むね "
那月と亜子と三人のトーク画面に文字を打って送った。