青空の約束 ~先輩と私の初恋~
「あら、二人とも知り合いだったの?」
「知り合い…というか、少しだけ…」
知り合いです!なんて気安く言えず、ある程度先輩に気を使いながら答える。
「この子が息子の飛鳥。イケメンよねっ?」
自分の息子を嬉しそうに紹介する響子さん。その姿になぜか私まで微笑ましくなる。
「ご飯」
そう言うと、先輩は早々と自宅の二階へ行ってしまった。
「ごめんね、あの子気分屋のところがあって」
「いえ、全然」
なんとなくわかる気がする。
ぼーっとしてるっていうか、常に上の空の状態のように見えるから。
私が貧血で倒れたあのときもそうだった。
大きくて広い青い空を悲しい表情でずっと見つめたまま、何か問いかけているかのように目を細めたよね。
今日学校で那月が言っていたこと…
––––本当に何かあったのかな