青空の約束 ~先輩と私の初恋~
「一人暮らしってどんな感じなんですか?」
「普通」
「ふ、つう…」
シーンとした雰囲気にならないように話題を作ってみるが、なかなか話が続かない。
こんな状況になるくらいなら一人で帰った方がマシだよ…なんて思ってしまう。
「……」
そのあとも夜道をただただ無言で歩き、気づけば家の前まで来ていた。
「ありがとうございました。じゃあ…」
中へ入ろうと門に手をかけたとき、家の中から聞こえてくる大きな声。
ママとパパの楽しそうな笑い声だ。
「行かないの?」
立ち止まる私に問いかける先輩。
「…今はやめときます。ちょっとコンビニでも行こうかな〜と思って」
開けた門を閉めてそのままコンビニがある方へ再び歩き出す。
「こんな夜に一人で行くの?」