青空の約束 ~先輩と私の初恋~
「遠回りする?」
「えっ…」
「遅くなった理由。道を間違えたってことにすればいいんじゃない?」
なんで入らないのか、特に何も聞くことなく私が歩いて行こうとした道を進んで行く先輩。
慌ててその後ろを追いかける。
そしてコンビニに着くと、店内を回りながら次々に飲み物やお菓子を手に取っていく。
「何か食べたいものは?」
コンビニに行くとは言ったが何か目的があるわけではない。そんな私を察してか、その辺りにある物を取ってレジに向かう。
コンビニを出たあと私たちは近くにあった公園に立ち寄り、小さめのベンチに座った。
大きくもなくそれほど長くもないこのベンチは、私と先輩の距離を近づける。
「はい、早く食べないと溶けるけど」
少しだけ密着しているようでドキドキしてしまう私の手のひらに乗せられた一つのアイス。