青空の約束 ~先輩と私の初恋~
増えていく秘密事
「吹季おはよっ」
「あ、おはよう〜」
いつもより余裕を持って学校に登校する。
普段と変わらず、すれ違う子たちと挨拶を交わし普通に授業が始まる。
睡魔でカクンッとなる頭を何度も繰り返しながら受ける授業。
その光景を後ろの席の那月と亜子にクスクスと笑われたり…
「売店行こうー!ほら、吹季も行くよっ」
お昼時間、そんな二人とたわいもない話で盛り上がったり
「ここ新しくできた焼肉屋さん!食べ放題だって!!」
放課後は三人で予定を合わせてご飯を食べに行ったり、どこかへ遊びに行ったりする。
女子高生らしくオシャレなカフェや、可愛らしいお店に行けばいいんだけど
なぜか私たちは毎回焼肉とかラーメンとか…
ガッツリ系のお店に行ってしまうんだ。
でもそういうまったく気を使わず、気楽なところが、楽しくて好き。
そうやってあっという間に流れていく日常。
いつもと変わらない。
今までと同じ時間が流れているはずなのに、どこか違和感を覚え始めていた。