青空の約束 ~先輩と私の初恋~




「あの…私っ、一年の白石吹季と言います!ちょっと聞きたいことがありまして…!」


軽く自己紹介をして先輩のことを書こうと話し始めようとしたとき


「え!?君があの白石吹季ちゃん!?」


「…え?」


突然表情を変えて驚いている様子の塚本先輩。


「どこかでお会いしたことが…?」


「あ、ううん!飛鳥が一年の教室で女の子に話しかけたって話題になってさ、あいつが自分から話しかけるなんてしないからどんな子か気になっちゃって、飛鳥に聞いたんだよね」


そんな話題になるようなことでもないと思うけど、先輩のことだからみんなが注目するんだ。


それだけで話題になる先輩はやっぱりすごいんだと実感する。


そしてそんな先輩に、あの日家まで送ってもらったなんて決して言ってはいけないんだと痛感させられた。


「小さくて子供みたいで変な子って言ってたけど、想像よりも全然可愛いじゃん。へぇ〜君が吹季ちゃんかぁ」


一人で喋って一人で納得している塚本先輩に言われた " 可愛い "


異性の人から言われ慣れていない言葉に、ついドキッとしてしまう。



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