青空の約束 ~先輩と私の初恋~
「う…っ…!先、輩…!?」
突然自分のいる方へ倒れてきた先輩を必死に受け止める。
そのときに感じた全身から伝わる熱。
「ただの風邪じゃないじゃん…」
とりあえず寝かせなきゃと家の中へ入り、力を振り絞ってベッドまで連れて行くと冷やしたタオルをおでこに乗せ、寝ている間にキッチンを借りてご飯を作る。
「先輩…起きれますか?」
作り終えたご飯を並べて、そっと起こした先輩をテーブルの前に座らせる。
「勝手に冷蔵庫開けました…。卵を使ったお粥と、味噌汁です。食べてください」
ボーッとご飯を見たあと、私と目が合う。
「そういうのいいから。風邪うつる前に早く帰って…」
「そんなこと言ってる場合ですか!?熱はあるのに冷蔵庫にはほとんど何も入ってないし、ご飯も食べずに薬も飲まずに熱が下がりますか!?先輩がご飯食べるまで帰りません…!」
何で私怒ってるんだろう…
病人を相手に少しだけ感情的になってしまった自分に後悔してしまう。